「現代人のメンタルケアについて」

一般社団法人メンタルセラピスト協会
専務理事　田中 千栄子 様

通常の人間関係での相談と言えば話を聞いてもらうだけで気持ちがすっきりする方が多いのですが、しかし、お金を払い相談に来られる方の大半は、出口を求めて答えを必死に探しています。セラピストが分析するだけではなく、今の状況を説明することや改善するにはどうすればいいか？のアドバイスをしてきました。
男性の相談は2割ほどしか私の場合はありませんが、その半数が経営者でした。大きな役職や肩書き家族や従業員を抱えたTOPの方です。
心は見えません。見えない責任を背負っている男性は多くのものを手に入れた分、重さもあります。
もちろん家族を守る為に働く男性皆さん誰もがそうなのですが、どうしても弱さを見せられない。凛としていなければいけないからこそ。
気持ちを押さえ感情が麻痺してしまえば、心は突然サインを出します。そのサインがまず眠れなくなることです。この眠れなくなるサインは誰もが当てはまります。
それが数日続けば癖になります。昼夜逆転もしてしまいます。薬を飲み続ければ薬の依存の問題や副作用と実際の心の問題の区別もできなくなります。
現代の人間関係では、話を親身になって聞く、聞ける人は少ないように思います。
もしも身近に話を親身になって聞いてくれる人が、弱さを見せられる人が家族、上司、知人や友人・身近にいらっしゃれば、セラピストなど必要無いのではないかと思うのです。