卓話「国際奉仕とグローバル補助金」
2015年11月4日
「国際奉仕とグローバル補助金」
地区国際奉仕副委員長
木田昌宏氏
(栗原ロータリー財団委員長 担当)
どのクラブにおいても一番厄介で、なかなか踏み切れないのが国際奉仕事業ではないかと思います。なんといってもお金も時間もかかります。
私は入会して6年目になりますが、最初の2年間は、国際奉仕はひと事でした。
しかし、そんな私が地区国際奉仕委員会で国際奉仕事業に積極的なクラブからの相談やいろんなクラブのアンケートを研究したりで、補助金を使い、すばらしい事業を行っていることを知りました。
それを参考にさせていただきながら、当クラブの国際奉仕事業に関わっているうちに国際奉仕事業にすっかりはまっていました。
ここで私の所属する吹田西RCの国際奉仕事業を話させていただき、友好クラブの必要性をお話します。
6年前の30周年記念事業をきっかけに「クリーンウォータープロジェクト」を計画しました。
友好クラブのナコンパノムRCとの話し合いで現地の現状や要望、そしてニーズを進めてきたことを事業化し、のちに当クラブが地区補助金を申請し実施しました。
5年にわたり十数か所の浄水器を設置した私たちは、昨年度には次のステップとして浄水器を設置し水を浄化したのちのプロジェクトとして、次はこの水を利用して何かをしようということで、調査した結果、ほとんどの子どもたちは虫歯に侵されていることに気がつき、子どもたちに歯磨きの習慣をつけるように実習をおこない、虫歯の予防にも役立てるようなプロジェクトへと進化させました。
ここまで出来たのは、実施国の情報をリアルに入手できたことが良かったと思います。即ち友好クラブとの付き合いがあれば、国際奉仕事業の計画がよりはっきりと打ち出せます。ここまでは、国際奉仕事業における友好クラブを作るメリットをお伝えしました。
もうひとつは、国際奉仕のみ使用できるグローバル補助金(GG)のお勧めです。
このグローバル補助金を皆様にもご紹介させていただきます。
少しでも記憶に残していただければ幸いです。
グローバル補助金を使用するため要件
1・実施国にロータリークラブがあること。 (ベトナムはRCがなくても可能)
2・予算は30,000ドル以上
3・6重点分野のいずれかをクリアー
4・参加資格認定手続きを行い、覚書(MOU)に記載された財務・資金管理の要件を満たすことに同意する必要があります。
これをクリアーしますとグローバル補助金の申請の提出です。
このグローバル補助金を申請する方法が2つあります。
A)グローバル補助金とクラブ拠出金だけで行う。
B)グローバル補助金+DDF(地区財団活動資金)とクラブ拠出金と併せて使用する。
ここでは地区との連携で行うB)について勧めます。
申請時に於いて詳細な条件
・実施地側の地域社会が特定したニーズに取り組む
・実施地側の地域社会の人々が積極的に参加する
・現地の人々の知識とスキルを高め、リソースをもたらす
・クラブや地区の活動終了後も、地域社会に長期的な恩恵をもたらす
・持続可能であり、補助金の資金が使い尽くされた後にも活動成果を長期的に持続させるための計画を含んでいること
・測定可能な成果をもたらす
・ロータリアンと地域社会の人々の両方が積極的に参加すること
・補助金の「授与と受諾の条件」に記載された要件を順守すること
グローバル補助金活動の種類
・人道的プロジェクト
・奨学金:大学院レベルの留学
・職業研修チーム(VTT):専門職業に関係する研修を提供するチームや、研修を受けるチームを海外に派遣
※参考ですが、当クラブが行っている事業は人道的プロジェクトです。
グローバル補助金については、難しい話になってしまいましたが、ネット上では、MY ROTARYや2660地区のHPで、たくさんの資料が引用できます。また、地区には国際奉仕委員会や財団委員会の応援団がいますのでぜひご活用ください。
国際奉仕事業は言葉や習慣の違うロータリアンとの共同事業により国境を越えたすばらしい友人ができ、実施国の子どもたちとの出会いが必ず感動を与えてくれます。それが自分の糧となり仕事にもプライベートにも役に立つと信じております。
私のクラブも申請に向かって進んでいますが、国際奉仕事業を行う上での友好クラブおよびグローバル補助金はよりよい事業を行う要素であると思います。ご清聴ありがとうございました。