卓話「米山月間にちなんで」
2018年10月3日
吉井順子氏
(池田くれはRC)
「米山月間にちなんで」
本日は大阪フレンドロータリークラブの卓話者としてお呼びいただきまして大変恐縮いたしております。私は、2660地区池田くれはロータリークラブの吉井順子と申します。
こちらには以前、今は学友として活躍中の鄭芝エイさんとお邪魔させていただき彼女のスピーチを関心を持ってお聞きいただいたことを昨日のように覚えております。その折は同じく彼女のカウンセラーを務めておられた坂田会員もご一緒でした。その日我々二人のカウンセラーは、芝エイさんのスピーチを懸念してこちらに伺ったのですが、ご熱心に聞いてくださる皆様と、温かくおおらかな会場の雰囲気に私共の懸念は忽ち消え失せました。その節は誠にありがとうございました。
本日、卓話者ということで緊張しております私にも応援団が欲しいくらいです。スピーの内容は米山月間に寄せて、「米山奨学生のカウンセラーを引き受けて」です。(中略)
ここで早々話を纏めますと、カウンセラーの心得その①は、奨学生の全てを受け入れることです。彼あるいは彼女個人をよく理解してお世話することが必要不可欠だと思います。もちろん国籍、性別、文化の違い、宗教、言葉の壁などの背景もすべてを踏まえたうえで・・・
そして私が大変感銘を受けていたことは、6年前、私が新米ロータリアンであったころ、カウンセラーのご家族が楽しそうに親身になってアメリカからの奨学生イアンさんと彼の家族に接しておられたことでした。
その経験から、その②は、カウンセラーの家族も預かっている奨学生に興味をもち、協力できるところは協力し、より良く日本を知ってもらうことが相互理解に繋がると思います。毎月手元に配られる「ロータリーの友を」読んでおりますと、かつてお世話をした奨学生との再会の様子が書かれており、読んでいるとまるで短編小説を読むような気持になり、その後はどんな展開があったのだろうかと想像を巡らしてしまいます。
さて、池田くれはRCでは、その後は台湾から大学院に籍を置く男性の鍾允順君、中国からは大学生の女性韓妍嬌さんと引き続き奨学生を迎えました。そして昨年度の台湾からの鄭芝エイさんに続き今年度は大学生のなんと(!)芝エイさんと同姓の鄭詩エイさんを迎えてすでに3か月が経ちます。今年の鄭さんもクラブへの溶け込み方は素晴らしくすでに会員の皆さんとの交流もバッチリです。奨学生たちの日本語能力は本当に程度が高く、例会での交流に支障が生まれるような場面は全くありません。彼らは大学ではゼミなどでは中国語が基本で(担当教授も中国語で話される為)授業の中で日本語を使うことはあまりないそうです。従ってロータリーの例会で様々な年齢、職業の人たちと日本語で話すことがとても貴重で楽しい時間だそうなのです。
ここでその③として、最も基本的なことですが、会員の奨学生への声掛けは何よりの例会出席のご馳走となります。言葉は一つ一つ、一人ひとりの声を通して出ると様々に聞こえそれ自体が母国語以外の言語を学ぶ上で大変役立つのです。同じことを話しても年齢や性別、職業、そして環境によって変化するので奨学生にとっては1分1秒が勉強となります。どんな小さなことでも話しかけてみると、とてつもない学びがそこにあること間違いなしです。そうは言っても、普段の例会はプログラムが詰まっており、私的な会話は中々ままなりません。そこで当然例会以外の交流の場も大切です。(中略)
その④は、奨学生の異国での思い出作りをロータリアンとして共に協力することです。(後略)。