卓話「宿命と運命、そして感謝とは・・・」
(株)オリエンタルプロセス代表取締役
(公財)モラロジー研究所 特認教授
菅野倖信氏
(関社会奉仕委員長紹介)
高等学校の教師として少林寺拳法の拳士として熱く駆け抜けた33歳までの人生。突然にもぎ取られた両眼の視力。絶望の渦にもがき苦しんだ末にふと一条の光として私を生きる道へ導いてくれたのが、幼子と妻の愛と友情そして国境を越えての人の温かい情けでした。失明を境とした人生の第二ステージを、輝きのある素敵な舞台として、家族に国境を越えた友や恩人に、私の自立した生き様を微笑をもって見ていただけるようになることが、私の出来る生涯をかけた恩返しと今は考えます。
国境を越えた素敵で素晴らしい友と恩人に抱かれている今の自分の不思議さと幸福を噛み締めています。
一度は、死神と契約を結びかけた私でしたが、今は、国境を越えての恩人、友人たちに心からの感謝を込めて、ありがとうといいます。生きていてよかった。生れてきてよかった。私は、これからも国境を超越した素晴らしい人の本質を求めて、国の境を超えて白杖とともに翔けめぐりたいと願います。
宿命と運命の調和とは…?
人は、この世に生まれた瞬間から、宿命と運命を背負って歩み出します。
宿命とは、本人の意思にかかわりなく、その人に持たされたさまざまな要素です。
運命も、この宿命と同じようなものと考えるとしたら……
人生あまりにも他力本願ではありませんか。せめて自分の命は自分の意思によって思うがままに運んでみたいとは思いませんか。
私は両眼の視力を失ったことを受け入れざるをえなくなって、自分ではどうすることもできない他力としての宿命を知るとともに、何が何でもこれだけは自分の力でやり通したいと願い、「運命への挑戦」のような生き方を見出しました。 他力と自力の調和を見つけ出すことは、なかなかたいへんですが……。
-感謝との出会い-
多くの感謝との出会いが、人の心を磨き育ててくれるのです。
感動の伴わない感謝は、淡いシャボン玉のようにいつの間にか消えてなくなってしまいます。
「報恩」というインプットキーにて、あなたの心に留めてください。そうすれば、もっと素敵な感謝に出会えるでしょう。